後期 2 単位
月曜 4 限目
1. 講義の目的
オプションの価格決定理論について,簡単なケースについて取り扱う. 特に,ここ数年で脚光を浴びている“デリバティブ”,“数理ファイナンス”或いは“金融工学”等と 呼ばれている分野そのものを扱うには私の手には余る. その中でも,特にオプション取引について,その歴史的背景,或いは金融論史的な部分にも少し触れた後, その価格がどのようにしてきまるかを見ていきたいと思う.
2. 講義の内容
以下の内容について,出来る範囲で取り扱う(内容の変更も有り得る).
- 数学的準備(特に,連続利子率の計算について)
- オプションとは(その歴史についても話せれば話したい)
- 無裁定価格評価
- 二項モデル
- 多期間(離散)時間モデルでの価格評価
3. 履修に当っての注意事項
特にはないが,出来れば先にあげた利子率の計算がある程度スムーズに出来てほしい.また,経済学科配当の『金融論』や『証券論』等を取得してもらっておくと,より深く内容が理解できるのではないかとおもう.また,数理統計学の「確率論」の基本的な部分をしっておいてほしい.
4.教科書
特には指定しない.必要に応じて資料を配布する.
5.参考書
木島正明 『ファイナンス工学 I』 日科技連, 1993 年
仁科一彦 『現代ファイナンス理論入門』 中央経済社, 1997 年